様々な業界でBtoB-ECの導入が進む中、新しい取り組みとして、また、既存の基幹システムの老朽化により、BtoB-ECを導入できないか検討されている担当者の方も多いのではないでしょうか。

しかし、前回のブログでもご説明させていただいたように、新しい販売手法となるBtoB-ECを導入するにあたっては、膨大な確認事項や準備を行う必要があります。

そこで今回は、社内でBtoB-EC導入のプロジェクトを進めたい方必見!
BtoB-EC導入の手順をご紹介いたします。

BtoB-ECって何のことだろう?という方は、まずは前回のブログをご覧ください。

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目次
1:企画立案フェーズ
2:システム選定フェーズ
3:サイト構築フェーズ
まとめ
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1:企画立案フェーズ

どの会社においても新規プロジェクトを進める際、必ず必要になるのが、プロジェクトメンバーの人選、課題の洗い出し、目的設定、現状把握、企画書の作成です。
この中で、BtoB-EC導入において重要な3つのポイントをご紹介します。

課題の洗い出し

おそらくBtoB-ECは、複数の部署をまたいでの導入になるかと思います。
集客、販売・受注チャネル、決裁、販売管理、請求・債権監理、物流業務などそれぞれの領域ごとに課題を洗い出し、携わるメンバーで認識しあうことが必要です。

この作業を行い、BtoB-EC導入について、社内全体の方向性を決めていきます。また、課題の内容によっては、課題解決の優先順位を決めることも大切です。

目的設定

BtoB-ECの導入目的でよく見られるのは、業務効率化(システム化)、新規顧客開拓です。
最初の段階で、目的設定をしておくと、議論の際にも目的からぶれることなく、話を進めていくことができます。

現状把握

BtoB-ECを有効活用するためには、BtoB-ECへの現状業務の落とし込みが最重要課題です。
現状の販売活動に関わるツールやシステム、データはどのようなものを利用し、どのように使用しているのか、それらの連携状況などを具体的に書き出し、システム概要図を準備してください。

それに加えて、BtoB-ECの対象となる範囲で実際に業務を行うスタッフに、今どのような作業が発生しているのかを書き出し、業務フロー図を作成します。
手作業で行っている業務においては、システム化する際には一定のルールが必要になります。

BtoB-EC特有の商習慣や業界ごとに異なる常識があったりするので、残すべきものは残し、整理できるところは整理するという精査が必要です。
そのため、細かく作業を洗い出すことで、一つの処理に現状どの程度時間がかかっているのか定量化することが可能になり、BtoB-ECの導入により業務量をどれくらい削減できるか数値的に算出することもできます。

2:システム選定フェーズ

BtoB-ECのシステムを選定する際、まずはシステムに業務を合わせるか、業務にシステムを合わせるかを検討する必要があります。両社のメリット・デメリットは以下の通りです。

<システムに業務を合わせる場合>

・メリット:低コスト、スピーディーな導入可能
・デメリット:カスタマイズ対応が難しい、独自の業務フローの対応が難しい

BtoB-EC導入を機に業務フローの簡素化を検討、試験的にBtoB ECを利用したい場合には、Saas型(アプリケーションソフトウェア)のカスタマイズしないシステムに業務を合わせてみてはどうでしょうか。

<業務にシステムを合わせる場合>

・メリット:自社の業務フローを大きく変えることなくシステム移行可能
・デメリットは:高コスト、導入に長期間を要する、かなり緻密な要件定義が必要

パッケージソフトのカスタマイズやフルスクラッチの開発で構築することになりますが、業務の見直しにより簡素化することで費用を抑えながら導入することも可能です。

システムの方向性が決まれば、データの流れ・物流・商流の観点で、理解力のあるベンダーに相談しましょう。その後、ベンダーと要件定義、仕様を固めていく中で最も大事なポイントは、マスターデータ、顧客情報、トランザクションデータをデータ連携したいシステムと同期することができるかの確認です。これらの条件が整えば、稟議書の作成を進め、デモ実演で取引先や社内に実画面を確認してもらい、フィードバックを受け、齟齬をなくしましょう。

3:サイトオープンフェーズ

KPI(重要業績評価指数)設定

最初は、BtoB-ECサイトより既存取引先からどのくらい注文が入ったかを指標にすることが多いですが、次のステップとして業務時間削減や新規顧客獲得などの設定を進めていきましょう。

取引先へのBtoB-ECサイト利用方法の案内

取引先にお渡しする用のBtoB-ECサイトの利用方法マニュアルを準備しておきましょう。

社内運用ルール作成

現場担当者もBtoB-ECシステムを理解しておけるよう、内容を体系化し、標準化したマニュアルを作成しましょう。また、広告施策も取り組む場合、担当者のタスク振り分けも必要です。

プレオープン

まずは、社内で取引先企業の立場になり購買体験を行い、取引先の中でも関わりの深い企業のみにプレオープン期間を設け、最終調整を行うと良いでしょう。

まとめ

BtoB-ECは、売上数値だけでなく、サイトへのアクセス数やCV(コンバージョン)といった数値もアクセス解析ツールにより計測が可能です。

それらの数値に基づいて、BtoB-ECをより効果的に活用していくために常にPDCAを回していきましょう。
企業ごとにさまざまな業務フローがあるなかで、新規にBtoB-ECを導入するのは簡単なことではありません。
望ましい進め方は、課題を分類分けして、段階的にプロジェクトを進めていくこと。
弊社にご相談いただければ、課題の分類分けなどもご相談いただけます。

弊社が、年商10億円のECサイトを10年サポートする中で得た知見は以下より資料でダウンロードいただけます。
ぜひ、ご一読いただき、BtoB-ECの導入をご検討ください。

 

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