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📋 この記事のポイント
- LLMO対策とは、ChatGPTやGoogleのAI検索の回答で、自社が正しく紹介・推薦される状態をつくる最適化です。AIO・GEOもほぼ同じ意味で使われます。
- Googleは2026年5月の公式ガイドで、llms.txtやコンテンツのチャンク化などを「Google検索には不要」と明言しました。Google向けにはSEOの基本がそのままLLMO対策になります。
- ただしChatGPTなどGoogle以外のAIは別の仕組みで動くため、外部での言及や比較サイトへの掲載、クローラー設定が効く余地があります。
- 見落とされがちなのが、AIに自社を誤って語られないための「守り」の対策です。料金や条件の前提を明記するだけでも防げる誤りがあります。
- 効果はSearch Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで確認できます。当社サイトでも、AI経由の流入は毎月増えています。
📖 目次
「LLMO対策をしないとAI検索の時代に取り残される」と聞いて調べ始めたものの、llms.txt、構造化データ、チャンク化と施策ばかりが並び、何から手をつければよいか分からない。
そう感じているWeb担当者の方は少なくないはずです。LLMO対策については、根拠の確かな施策と、効果が検証されていない施策が区別されないまま語られることが多いためです。
2026年5月、状況を整理する材料が出そろいました。Googleが生成AI検索向けの最適化について初めて公式ガイドを公開し、一部の施策を名指しで「不要」としたのです。
この記事では、その公式見解を出発点に、LLMO対策の意味、優先度別のやり方、見落とされがちな「守り」の対策、効果測定の方法までを、
京都で30年にわたりWeb制作・運用を支援してきたブリッジコーポレーションの視点で整理します。
LLMO対策とは?SEO・AIO・GEOとの違い
LLMO対策とは、生成AIの回答のなかで自社が正しく紹介・推薦されるための最適化であり、SEOに取って代わるものではなく、SEOの土台の上に積み上げる施策です。
LLMO対策の定義
LLMO対策とは、ChatGPT、Gemini、Perplexity、GoogleのAI Overview(AIによる概要)やAIモードなどが回答を生成する際に、
自社の情報が引用・参照され、望ましい形で紹介されるよう整える取り組みです。
LLMOはLarge Language Model Optimization(大規模言語モデル最適化)の略です。
従来のSEOが「検索結果の上位に表示され、クリックされること」を目指すのに対し、LLMO対策が目指すのは「AIの回答文のなかで、自社が候補として挙がり、正確に説明されること」です。AIの回答に付く引用リンクはクリックされにくいものの、ユーザーは回答を読む段階で理解と比較を進めています。
そこで得た印象が、後の指名検索や問い合わせにつながります。
📌 用語解説:LLM(大規模言語モデル)とは
LLMとは、大量のテキストを学習し、人間のような文章を生成できるAIモデルのことです。
ChatGPTやGeminiの中核にある技術で、多くのAI検索は、学習済みの知識に加えてWeb検索の結果を取り込んで回答を組み立てています(この仕組みをRAG:検索拡張生成と呼びます)。
AIO・GEO・AEOとの違い
この領域は用語が乱立しています。厳密には対象範囲に違いがあるものの、実務上はほぼ同じ意味で使われています。
| 用語 | 正式名称 | 主な意味 |
|---|---|---|
| LLMO | Large Language Model Optimization | AIの学習データや回答に自社情報が正しく載る状態をつくる |
| GEO | Generative Engine Optimization | AIが回答生成時に参照する検索結果で選ばれる。海外で主流の呼び方 |
| AEO | Answer Engine Optimization | AIの直接回答・要約欄に自社情報を採用させる |
| AIO | AI Optimization | 上記を包括し、検索エンジンとAI回答の両方で選ばれる総合的な対策 |
ブリッジコーポレーションでは、これらを包括した取り組み全体を「AIO」と呼んでいます。
本記事ではLLMO対策と表記しますが、同じ意味として読み替えていただいて構いません。
SEOとの関係:土台の上に積み上げる施策
LLMO対策は、SEOを捨てて乗り換えるものではありません。
GoogleのAI OverviewやAIモードは従来の検索ランキングの仕組みを土台に動いており、ChatGPTの検索機能も外部の検索インデックスを参照して回答を組み立てています。
つまり、検索エンジンに正しく評価されていないサイトは、AIにも見つけてもらえません。
AIの引用と検索順位のあいだには中程度の正の相関がある、というのが各種調査の共通見解です。LLMO対策は「SEOの代わり」ではなく、「SEOの土台の上に、AIに正しく伝わる工夫を積み上げるもの」と理解してください。
なぜ今、BtoB企業にLLMO対策が必要なのか
AI検索の利用は短期間で急増しており、BtoBの買い手はAIで候補を絞り込んでから売り手に接触するようになっています。候補に入らなければ、比較の土俵にも上がれません。
AI検索の利用は8か月で約3.5倍に
Hakuhodo DY ONEの「AI検索白書2026」によると、ChatGPTやGoogle AIモードなどの検索AIサービスで情報探索を行う人の割合は、わずか8か月で大きく伸びました。
| シーン | 2025年3月調査 | 2025年11月調査 |
|---|---|---|
| プライベート | 8.4% | 27.6% |
| ビジネス | 9.4% | 29.9% |
同調査では、ビジネスシーンの情報探索の23.9%が、Webサイトに遷移しないまま終わる「ゼロクリック」に該当しました。
一方で最も多かったのは、生成AIの回答では不十分と感じて従来の検索に移った層で、32.8%でした。約4分の1はもうサイトに来ない一方、3分の1はAIの後に検索して裏取りに来る。
LLMO対策とSEOの両方が必要な理由は、この2つの数字に表れています。
※出典:Hakuhodo DY ONE 次世代検索研究所「AI検索白書2026」(2026年3月発行/2025年11月調査)https://oneder.hakuhodody-one.co.jp/blog/ai-search-hakusho-2026-zero-click
BtoBの買い手は「候補を決めてから」やって来る
BtoBの購買行動も変わりつつあります。HubSpot Japanが、直近12か月以内にBtoB商材の選定や決裁に関わった1,573名を対象に行った調査では、この2〜3年で増えた情報収集行動として「生成AIサービスやAI検索を使うこと」が33.5%で最多でした。さらに、買い手の6割以上が、売り手と接する時点ですでに複数の候補をリストアップしていたと報告されています。
つまり、AIとの対話のなかで候補が絞り込まれ、その段階で名前が挙がらなかった企業は、比較の土俵にすら上がれない可能性があります。「検索順位が下がる」のではなく「候補に入らない」。これがSEOとの決定的な違いです。
※出典:HubSpot Japan「日本のBtoB購買に関する意識・実態調査2026」(2026年7月発表)https://www.hubspot.jp/company-news/state-of-buyer-2026
放置すると起きる3つのこと
現時点でAIからの直接流入は、多くのサイトで全体のごく一部にとどまります。それでも放置できない理由は3つあります。
- 顧客との接点を失う:情報収集から比較検討までがAIのなかで完結するため、候補に挙がらなければ、その後の検討に進んでもらえません。
- 購買意欲の高い層を取り逃す:AI経由で訪れるユーザーは、比較検討を済ませ、納得した状態でサイトに来るため、成果につながりやすい傾向があります。
- 誤った情報で語られる:AIは質問されれば何かを答えます。古い料金や終了したサービスが現行として語られても、企業側はそれに気づきにくいのが実情です(詳しくは「守り」のLLMO対策で解説します)。
Googleの公式見解:LLMO対策で「やらなくていいこと」
Googleは2026年5月の公式ガイドで、生成AI検索への最適化はSEOそのものだとし、llms.txtやチャンク化など5つの施策を「Google検索には不要」と明言しました。
2026年5月15日、Googleは「Google検索の生成AI機能向けにウェブサイトを最適化する」という公式ガイドを公開しました。
AI OverviewやAIモードへの最適化について、Googleが体系的に立場を示した初めての文書です。結論は明快で、生成AI機能はコアの検索ランキング・品質システムに根ざしているため、SEOのベストプラクティスが引き続き有効だというものです。
Googleが「不要」とした5つの施策
同ガイドは、LLMO対策として広まってきた施策のうち、次のものをGoogle検索においては不要としています。
| Googleが不要とした施策 | Googleの説明(要旨) |
|---|---|
| llms.txtなどAI向けの特殊ファイル | Google検索はこれらを使用しない。作成しても有利にも不利にもならない |
| コンテンツのチャンク化 | AI向けに細かく分割する必要はない。理想的なページの長さは存在しない |
| AI向けの書き換え | AIは同義語や意図を理解できるため、言い回しを網羅する必要はない |
| 不自然な「言及」の獲得 | 作為的なメンション獲得は、思われているほど有効ではない |
| 構造化データへの過度な依存 | 生成AI検索に必須ではなく、特別なスキーマも存在しない |
さらに、想定される質問のバリエーションごとにページを量産することは、大量生成コンテンツの不正使用(スパムポリシー違反)にあたると明記されています。AIが質問を複数の関連クエリに分解して検索する仕組み(クエリファンアウト)を知って「質問ごとにページを作ろう」と考えるのは危険です。
※出典:Google検索セントラル「Google検索の生成AI機能向けにウェブサイトを最適化する」(2026年5月15日公開)https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/ai-optimization-guide?hl=ja
ただし「Google以外のAI」は分けて考える
ここが最も誤読されやすいポイントです。Googleが不要としているのは、あくまでGoogle検索(AI OverviewとAIモード)においてです。ChatGPTやPerplexityなどは、Googleとは別のインデックスと別のロジックで動いています。「LLMO対策は不要になった」と受け取るのは早計です。
| 対象 | 効く施策 |
|---|---|
| Google(AI Overview/AIモード) | まっとうなSEOがすべて。独自性のある一次情報、明快な技術構造、良好なページ体験 |
| ChatGPT・Perplexityなど | 検索インデックス由来の情報に加え、外部サイトでのブランド言及、比較サイトへの掲載、AIクローラーの設定 |
| 共通 | 一次情報・独自データ・E-E-A-T。どちらにも効き、他社に模倣されにくい |
💡 「やっておいて損はない」で判断しない
効果が不確かな施策も、工数というコストはかかります。「Google検索には効果がない」「他のAIには可能性がある」という区別を理解したうえで、やる・やらないを判断してください。「AI専用の特別な技術がある」という提案を受けたときは、その根拠を確認することをおすすめします。
LLMO対策のやり方:優先度別の施策
LLMO対策は、SEOとLLMOの両方に効く施策から着手し、AIの回答側に寄せた施策を次点、効果が不確かな施策は実験枠として扱うのが、投資対効果の面で合理的です。
最優先:SEOとLLMOの両方に効く施策
- 独自性のある一次情報コンテンツ:自社の支援事例、現場の検証データ、失敗談など、AIが生成できない情報を発信します。一般論はAIがすでに語り尽くしているため、ここが最大の差別化要素です。
- クロール・インデックスされやすいサイト構造:主要ページがインデックスされているか、JavaScriptに依存した表示で内容が読めなくなっていないかを確認します。
- 正しい見出し階層とHTML:結論を先に書き、見出しごとに一つのメッセージが完結する構成にします。人間にとって読みやすい構造が、結果としてAIにも扱いやすくなります。
- E-E-A-Tの明示:執筆者・監修者、会社情報、実績、出典を明記し、「誰が言っているか」を伝えます。
- 画像・動画の充実:Googleの公式ガイドは、生成AI機能が関連する画像や動画も回答に取り込むとし、高品質な画像・動画の活用を推奨しています。
📌 用語解説:E-E-A-Tとは
E-E-A-Tとは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字で、Googleがコンテンツの品質を評価する際の考え方です。AI検索の時代にも、信頼できる情報源かどうかを判断する軸として重要性を増しています。
次点:AIの回答側に寄せた施策
- AIクローラーのアクセス設定の見直し:robots.txtでAIクローラーを一括ブロックしていないか確認します。
たとえばOpenAIは、ChatGPTの検索結果に表示されるにはOAI-SearchBotのクロールを許可する必要があると説明しています。 - 比較サイト・業界メディアへの露出:「おすすめの〇〇会社」のような質問に対し、AIは比較記事やまとめ記事を情報源にすることが多くあります。
掲載内容が事実と合っているかの確認もあわせて行います。 - 表記(エンティティ)の統一:社名・サービス名・所在地・料金などの表記を、自社サイト、Googleビジネスプロフィール、SNS、外部サイトで揃えます。
表記がぶれると、AIは確信を持って自社を紹介できません。
※出典:OpenAI「Overview of OpenAI Crawlers」https://platform.openai.com/docs/bots
実験枠:効果が不確かな施策
llms.txtの設置や、構造化データの網羅的な拡張がこれにあたります。前述のとおり、Google検索では効果がないことが明言されています。
他のAIサービスでの効果は、現時点ではっきりしていません。優先度の高い施策が一通り済んでから、検証目的で取り組むのが妥当です。
なお、FAQの構造化データ(FAQPage)については、Googleが2026年5月7日にFAQリッチリザルトの表示を終了しています。
FAQ本文は読者の疑問解消に役立つため引き続き有効ですが、構造化データそのものに大きな効果を期待するのは避けたほうがよいでしょう。
狙うべきは「比較検討フェーズ」の質問
生成AIが回答のなかで特定の企業名を挙げるのは、限られた種類の質問に対してだけです。
| フェーズ | 質問の例 | AI回答の傾向 |
|---|---|---|
| 情報収集 | 「SEOでは何をすればいい?」 | 一般論が中心。企業名は出にくい |
| 比較検討 | 「製造業のサイト制作に強い会社は?」 | 特定の企業を紹介する |
| 評判確認 | 「〇〇社の評判は?」 | 口コミや第三者の記述を引用する |
| 意思決定 | 「〇〇社の問い合わせ先は?」 | 公式サイトのURLを示す |
情報収集フェーズの質問をいくら対策しても、企業名はなかなか出てきません。リソースは比較検討フェーズに寄せるべきです。その際に効くのが、ニッチな専門領域の明示です。「WordPressでサイト制作できる会社」と「WordPressの特定テーマで制作できる会社」では、AIが挙げる会社が入れ替わります。自社が対応できる具体的な要望は、必ずサイト上に文章で書いておきましょう。書かれていないことは、AIにとって存在しないのと同じです。
見落とされがちな「守り」のLLMO対策
LLMO対策には、AIに推薦されるための「攻め」だけでなく、AIに自社を誤って語られないための「守り」があり、実害が出やすいのはむしろ守りの側です。
生成AIは、情報が不足していても、もっともらしい内容を自信を持って答えてしまうことがあります(ハルシネーション)。
ユーザーは公式サイトを見る前に、AIの要約で第一印象を決めます。
誤った内容でも断定口調で語られるため疑われにくく、しかも企業側がそれに気づく手段はほとんどありません。
対策しないという選択は、「AIに好きに語らせる」という選択と同じです。
AIに不利に語られる5つのパターン
| パターン | 具体例 |
|---|---|
| 情報の陳腐化 | 終了したサービスや旧料金体系が、現行のものとして語られる |
| 不利な条件での比較 | 他社は割引後の価格、自社は定価で比較表に並べられる |
| 事実無根の記述 | 提供していないサービスや、存在しない制約が語られる |
| サイレントな除外 | 推薦候補から静かに外され、そもそも言及されない |
| 他社との混同 | 同名・類似名の企業と情報が混ざる |
2つ目の「不利な条件での比較」は、実際によく起こります。
たとえばカーリースの比較でAIが表を作った際、他社はボーナス払い併用を前提にした月額、自社はボーナス払いなしの月額で並べられれば、自社だけが割高に見えます。
5つ目の「他社との混同」も、社名に一般的な単語を含む企業では他人事ではありません。
誤りを防ぐ鍵は「前提条件」を書くこと
AIが誤るのは、多くの場合「そこに書いていないから」です。曖昧な記述は、AIに解釈の余地を与えます。守りの対策は、次の5ステップで進めます。
- 定期的に確認する:主要なAIに自社名やサービス名を入力し、回答内容を記録します。月1回でも十分です。
- 誤りの原因を特定する:自社サイトの記述が曖昧なのか、外部サイトに古い情報が残っているのかを切り分けます。AIに出典を尋ねると手がかりになります。
- 一次情報を整備する:会社概要、サービス内容、料金、提供エリア、実績を、曖昧さなく本文に明記します。
- 外部の情報を正す:比較サイトや掲載メディアに、正確な情報への修正を依頼します。
- 前提条件を明示する:料金や条件を書く際は、「何を含み、何を含まないか」を必ず併記します。
特に重要なのは3と5です。
なお、AIとの会話のなかで「その情報は間違っています」と伝えても、多くの場合その会話のなかで修正されるだけで、他のユーザーが見る回答は変わりません。
直すべきは、AIが参照している情報源の側です。
LLMO対策の効果測定:3つの方法と計測の限界
LLMO対策の効果は、Search Consoleの公式データ、プロンプトの定点観測、GA4の流入分析の3つを組み合わせて測り、指名検索に隠れた貢献は問い合わせフォームやヒアリングで補います。
Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポート
GoogleのAI OverviewやAIモードにおける自社コンテンツのパフォーマンスは、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで確認できます。
Googleの公式ガイドもこのレポートの利用を案内しています。有料ツールを導入する前に、まず無料で使える公式データを確認しましょう。
💡 ブリッジコーポレーションの自社サイトでの実例
当社の自社サイトでも、Search ConsoleでGoogleの生成AI機能経由の流入を確認しています。その数は毎月増え続けています。 全体の流入に占める割合はまだ大きくありませんが、変化はすでに数字に表れています。まず自社サイトのレポートを開き、月ごとの推移を確認するところから始めてみてください。
プロンプトの定点観測
Search ConsoleでわかるのはGoogleの状況だけです。ChatGPTやPerplexityでの推薦状況は、あらかじめ決めた質問(プロンプト)を定期的に入力して確認します。
「京都でおすすめのホームページ制作会社は?」「製造業のBtoBサイト制作に強い会社は?」のように、自社の商圏・業種・ターゲットに合わせて10〜30個ほど設定するのが目安です。
記録するのは、推薦されたかどうかだけではありません。次の3点を残しておくと、守りの対策にもそのまま使えます。
- 自社が言及されたか(はい/いいえ)
- どのような文脈・強みとして紹介されたか
- 競合と比較された場合、公平な条件で並べられていたか
最初は手動で構いません。月に一度、決めたプロンプトの回答をスクリーンショットで残すだけでも、半年後には傾向をつかめるデータになります。
GA4でAI経由の流入を見る
GA4の探索レポートで「セッションの参照元」を各AIサービスのドメインに絞り込むと、AI経由の流入数とキーイベント(コンバージョン)数を把握できます。フィルタには、たとえば次の正規表現を使います。
^(chatgpt\.com|perplexity\.ai|copilot\.microsoft\.com|gemini\.google\.com|claude\.ai)$
指名検索に隠れた貢献を拾う
ここが最も誤解されやすい点です。AIで社名を知ったユーザーの多くは、その後に社名で検索してサイトを訪れます。
この流入は、GA4では「オーガニック検索」に分類され、AIの貢献としては数えられません。GA4の数値だけを見ていると、AIの影響を実際より小さく見積もってしまいます。
これを補う方法は3つです。問い合わせフォームに「当社を何で知りましたか」という項目を設け、「生成AI(ChatGPTなど)」という選択肢を用意すること。商談時に、何を見て問い合わせに至ったかを聞くこと。そして、Search Consoleで指名検索の推移を追うことです。地味な方法ですが、LLMO対策の事業へのインパクトを把握するうえでは、現時点で最も確実です。
LLMO対策は何から始める?ロードマップと明日からの4つの行動
LLMO対策は「現状把握・診断→戦略策定→実行とモニタリング」の順で進め、最初の一歩はrobots.txtの確認と、AIに自社名を入力してみることです。
マーケティング担当者1,036人を対象にした調査では、LLMO対策をすでに実施している企業は7.82%にとどまり、課題として最も多く挙がったのは「技術的な知識が不足している」(39.6%)でした。何から始めればよいか分からないのは、多くの企業に共通する悩みです。
※出典:株式会社PRIZMA「マーケティングにおけるAI活用やLLMO対策の実態」(2025年12月調査)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000149156.html
3ステップのロードマップ
- 現状把握・診断:AIクローラーのブロックやインデックスの状況など、技術的な足元を確認します。あわせて、AIでの自社・競合の推薦状況と、自社に関する記述の誤りを調べます。
- 戦略策定:課題を洗い出し、優先度をつけます。誤情報の訂正やクローラーブロックの解除といった「事故の是正」が最優先です。次にSEOとLLMOの両方に効く施策、その後にAIの回答側に寄せた施策と続きます。
- 実行とモニタリング:施策を実行しながら、「AIでの引用・推薦→流入→コンバージョン」の3つの指標を連動させて追い、どこがボトルネックかを特定します。
明日からできる4つの行動
- robots.txtを開いて確認する:所要5分です。AIクローラーを一括でブロックしていないかを確認してください。最も費用対効果の高い行動です。
- 主要なAIに自社名を入力する:ChatGPTとGoogleのAIモードで、自社名とサービス名を聞いてみてください。何が語られているかを知らないまま対策はできません。
- 既存記事に一次情報を足す:新しい記事を書くより、すでに上位表示されている記事に現場の事例や独自の数値を加えるほうが早く効きます。
- 表記を統一する:社名・サービス名・代表者名の表記揺れをなくします。「株式会社」の位置、英字表記、略称の扱いを社内ルールとして決めておきましょう。
社内体制:一次情報だけは外注できない
LLMO対策を担当者の片手間にすると続きません。
最低限、AIの回答を確認・記録する観測担当、一次情報を企画・執筆するコンテンツ担当、robots.txtやサイト構造を保守する技術担当、数値を見て投資を判断する意思決定者の役割を決めておきましょう。
社内に技術担当を置けない場合は、制作会社に委託するのが現実的です。一方で、一次情報の生成だけは外部に丸投げできません。
現場の知見は社内にしかないためです。技術的な実装は外部の力を借り、社内は一次情報の発信に集中する。この役割分担が、LLMO対策を無理なく続けるコツです。
よくある質問
まとめ
LLMO対策とは、生成AIの回答のなかで自社が正しく紹介・推薦される状態をつくる取り組みです。2026年5月のGoogle公式ガイドにより、Google検索においては「特別なAI対策」ではなく、まっとうなSEOがそのままLLMO対策になることがはっきりしました。一方で、ChatGPTなどGoogle以外のAIや、AIに誤って語られるリスクへの備えまで含めて考えるのが、これからのLLMO対策です。
- ✅ LLMO対策はSEOの代わりではなく、SEOの土台の上に積み上げる施策
- ✅ Google向けにはllms.txtやチャンク化は不要。一次情報と技術構造の整備が最優先
- ✅ Google以外のAIには、外部での言及や比較サイトへの掲載、クローラー設定が効く余地がある
- ✅ 攻めだけでなく、料金や条件の前提を明記する「守り」の対策も欠かせない
- ✅ 効果はSearch Console、定点観測、GA4に、問い合わせ時のヒアリングを組み合わせて測る
まずは明日、robots.txtを確認し、ChatGPTとGoogleのAIモードに自社名を入力してみてください。いま自社がAIにどう語られているかを知ることが、LLMO対策の第一歩です。
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