ホームページリニューアルの際、「ドメインやサーバーは引き継ぐべきなのか分からない」「ドメインを引き継ぐ方法がわからない」などの疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ホームページリニューアルを検討されている方に向けて、ドメインの引継ぎ方や注意点などを解説しています。

また、ホームページリニューアルについては以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもご覧ください。

ホームページリニューアルの進め方を6つの手順で紹介!費用・スケジュールや失敗しないためのポイントも解説

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目次
1:ドメインとは?
2:ホームページリニューアルでドメインはそのまま引き継げるか
3:ホームページリニューアルでドメインをそのままにするメリット
-コストの削減に繋がる
-URLやメールアドレスが変わらない
-ホームページへのアクセスを維持
-ツールの設定を見直す必要が無い
-SEOの評価を引き継ぐことができる
4:ホームページリニューアルでドメインをそのまま引き継ぐ方法
-ドメインの管理会社を変更する時
-サーバーを移管する時
-サーバー・ドメインを移管する時
5:ホームページリニューアルでドメインを変更するケース
-新サイトの内容とドメインが合っていない
-ドメインの所有者が自社でない
6:ホームページリニューアルでドメイン変更を行う場合の注意点
-SEO評価の維持
-リダイレクト設定
-ユーザー通知
7:まとめ
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1:ドメインとは?

ドメインとは、インターネット上でウェブサイトやメールアドレスの所在地を特定するための識別子です。具体的には、「example.com」のような形式で表される文字列のことを指します。
ドメイン名は、インターネット上での「住所」と考えることができます。ウェブサイトを訪れる際には、この住所を使って目的のサイトにアクセスします。ドメイン名は、IPアドレスという数値の組み合わせ(例えば、192.168.1.1)に対応しており、人間が覚えやすいように文字列で表現されています。

ドメイン名は例えば、以下のようなものがあります。
・google.com:検索エンジンのGoogleの公式サイトのドメイン名
・yahoo.co.jp:ヤフー株式会社の日本向けサービスのドメイン名

2:ホームページリニューアルでドメインはそのまま引き継げるか

ホームページのリニューアルを行う際、通常はドメインをそのまま引き継ぐことができます。
サーバーの変更やホームページの制作会社の変更などの場合でも、ドメインはそのまま引き継ぐことが可能ですが、注意点もいくつかありますので、後ほどご紹介します。

3:ホームページリニューアルでドメインをそのままにするメリット

続いては、ホームページリニューアルでドメインをそのままにするいくつかのメリットをお伝えします。

コストの削減に繋がる

新しいドメインを取得すると、登録費用や更新費用が発生したり、新ドメインに関連するプロモーションコストも考慮する必要がありますが、ドメインをそのままにすることで、これらの追加費用を避けることができます。
例えば、企業がドメインを変更すると、新しい名刺、パンフレット、看板などの印刷物を作り直す必要がありますが、それらのコストと手間が不要となります。

URLやメールアドレスが変わらない

ドメインを変更しないことで、ウェブサイトのURLや企業のメールアドレスが変わった際の、顧客やクライアントによる混乱を防ぐことができます。
企業のURLやメールアドレスが既に多くの人に認知されている場合、これらが変更したことを顧客が把握してない場合は、連絡などがうまく届かず機会損失にも繋がりかねません。
ドメインをそのままにすることで、顧客やクライアントが慣れ親しんだURLやメールアドレスを維持でき、信頼性を保つことができます。

ホームページへのアクセスを維持

上のメリットとも関係する部分になりますが、ドメインを変更すると、既存のリンクやブックマークが無効になる可能性があり、これによってアクセス数が減少するリスクがあります。しかしドメインを維持することでこれを回避できます。
例えば、「example.com」のリンクが他のウェブサイトやブログ、SNSで多くシェアされている場合、ドメインを変更せずにリニューアルすることでこれらのリンクが引き続き有効となり、アクセス数の低下を防げます。

ツールの設定を見直す必要が無い

ウェブ解析ツールやマーケティングツールは、特定のドメインに基づいて設定されているため、ドメインを変更すると、これらのツールの設定を見直す必要が生じますが、ドメインをそのままにすることで、こういった手間を省けます。
また、これまでは正しく計測できていたが、設定を見直す際に間違った設定になって計測できないといったことも考えられるため、そういったリスクの回避にも繋がります。

SEOの評価を引き継ぐことができる

検索エンジンは、ドメインの歴史や信頼性を評価に含めます。ドメインを変更すると、これまでのSEO評価がリセットされるリスクがありますが、同じドメインを使い続けることで、SEOの評価を引き継ぐことができます。
また、被リンク数もSEO評価に影響を与えるため、「example.com」が長年の運営で多くの被リンクを獲得している場合、ドメインを変更せずにリニューアルすることで、これまでのSEO効果を保持できます。

4:ホームページリニューアルでドメインをそのまま引き継ぐ方法

ここからはケース別に、ホームページリニューアルでドメインを引き継ぐ方法をお伝えします。

ドメインの管理会社を変更する時

管理の一元化などを目的に、ドメイン管理会社の変更が行われることがありますが、その際もドメインの引継ぎが可能な場合があります。

移管手順は以下となります。
1,旧ドメインの管理会社で移管条件を確認する
2,旧ドメインの管理会社に移管申請をする
3,新ドメインの管理会社に移管申請する
4,ドメインの管理会社に費用を支払い、移管作業を実施する
5,ドメイン移管の完了

また注意点として、ドメインには有効期限が存在するため、登録期限日が切れているもしくは有効期限の残りが少ない場合、移管作業が不可能となります。もしも有効期限が近い場合、期限を延長してからドメイン移管をする必要があります。
さらに、ドメイン移管にはAuthCode(オースコード Authorization Key)が必要となります。AuthCodeとは、不正なドメイン移管が行われないよう、ドメインに割りあてられているコードとなります。これは新しいドメイン会社への申込の際に必要となるものであるため、準備をしておきましょう。

サーバーを移管する時

ホームページリニューアルの際にサーバーもリニューアルするケースがあるかと思います。

具体的な手順は以下となります。
1,移管先のサーバーと契約する
2,ドメインの設定をする
3,データを新サーバーに移行する
4,DNSの変更作業をする
5,旧サーバーを解約する

注意点として、旧サーバーの解約は、ホームページリニューアルから少し時間が経過してから行う様にしましょう。サーバーの作業は数日〜数週間かかることがあるため、時間が経過せずに解約した場合、新サーバーにデータが反映されないかもしれないというリスクが発生します。

サーバー・ドメインを移管する時

サーバー・ドメインの両方を移管する場合、それぞれの作業に関しては上の内容を参考にしていただくと良いですが、大まかな流れのポイントとしてはサーバーの移管を先に行うということです。

具体的には以下のイメージです。
1,新サーバーを契約する
2,新サーバー上でホームページ制作を行う
3,ドメイン移管作業を実施する
4,DNSの変更と旧サーバーを解約する

サーバー移管に伴ってドメインの設定変更が必要となるため、上でも述べたようにサーバー移管から先に対応するのが良いかと思います。仮に旧ドメイン管理会社で対応した場合、ドメインの移管後に再度その設定を行う可能性が出てきます。そのため、ドメイン移管後にサーバー移管を行うということを意識するようにしましょう。

5:ホームページリニューアルでドメインを変更するケース

上の章ではドメインをそのまま引き継ぐ方法をお伝えしましたが、場合によってはドメインを変更した方が良いケースも存在しますので、以下でご紹介します。

新サイトの内容とドメインが合っていない

ドメイン名とサイトの内容が合っていない場合、サイトの内容が訪問者に正確に伝わりづらく、ブランドイメージがブレてしまう可能性があるため、ドメイン名の変更が有効です。
ドメイン名はウェブサイトの顔であり、サイトの内容を反映するものであるべきです。内容とドメイン名が一致していないと、訪問者に混乱を招き、信頼性を損なう可能性があります。SEO(検索エンジン最適化)の観点からも、ドメイン名とサイト内容の一致は重要であり、Googleのガイドラインでも関連性の高いドメイン名が推奨されています。

例えば、ある企業がホームページをリニューアルする際、旧サイトのドメイン名がoldproduct.comで、新サイトが新しい製品ラインを中心とした内容である場合:
旧ドメイン:oldproduct.com(旧製品ライン)
新ドメイン:newproduct.com(新製品ライン)

上のように新しいドメイン名に変更することで、訪問者がすぐに新製品ラインの情報を得られ、ブランドの信頼性が向上します。

ドメインの所有者が自社でない

ホームページリニューアル時に、現在のドメインの所有者が自社でない場合、セキュリティと運営の安定性を保つためにドメインの変更が推奨されます。
ドメインが第三者の管理下にあると、ドメインの更新や設定変更が迅速に行えないリスクが存在するため、ドメイン失効などの問題にも繋がりかねません。
そのため、ドメインを変更して自社名義で登録することは、管理の安定性とセキュリティの確保のために重要となります。

6:ホームページリニューアルでドメイン変更を行う場合の注意点

最後に、ホームページリニューアルでドメイン変更を行う場合の注意点をお伝えします。

SEO評価の維持

Googleの検索アルゴリズムはドメインの信頼性や履歴を重視するため、ドメインを変更する際にSEO評価がリセットされると、検索エンジンからのトラフィックが急減するリスクがあります。
そうならない為にも、Google Search ConsoleでGoogleに移転を通知し、検索エンジンが新しいドメインを認識できるようにしましょう。また、旧ドメインで獲得していた被リンクについても評価に影響するため、可能な限り新ドメインに更新するように依頼すると良いでしょう。

リダイレクト設定

リダイレクト設定を適切に行わないと、ユーザーが404エラーページに遭遇し、サイトの信頼性が低下します。また、上で説明したSEO評価にも影響します。
リダイレクト設定をしっかりと行うことで、ユーザーもクローラーも新サイトにも迷わず辿り着くことができ、正しく情報を取得することができるため、とても重要な作業となります。

ユーザー通知

ユーザーに事前にドメイン変更を通知しないと、混乱を招き、信頼性が低下する可能性があります。
旧ドメインのホームページ内のお知らせや、SNS、メルマガなどでドメイン変更を事前に告知し、ユーザーに新しいドメインへの移行を知らせておくことが必要です。また、社員のメール署名や名刺、パンフレットなど、全ての連絡先情報を新しいドメインに更新しておくことで、すべてのコミュニケーションチャネルが統一されます。

まとめ

ドメインは引き継ぐパターンも変更するパターンもそれぞれメリットとデメリットが存在するため、自社の状況に合わせて最適な方法を選定する必要があります。また、ドメインやサーバーの作業には多くの注意事項や事前準備、また専門的な知識が必要となります。そのため、外部の専門家に依頼することで安全に作業が行われます。

ブリッジコーポレーションは、社内にプロのネットワークエンジニアが在籍しているため、ドメインやサーバー関連の作業も安心してお任せいただけます。ホームページの制作からインフラ周りのサポートまで、Webに関することなら何でもお気軽にご相談下さい。

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