COTOPICS コトピックス
vol.22013年9月号
Webトピックス
「JIS X 8341-3:2010」をご存知ですか?
JISといえば電気製品等の品質・性能に関する国家規格「JISマーク」を思い浮かべる方も多いかもしれません。
じつはWebにもアクセシビリティに関する「JIS X 8341-3:2010」というJIS規格があるのです。
今回はその概要についてご説明します。
「JIS X 8341-3:2010」とは?
このJIS規格は、Webコンテンツを利用する人(高齢者や障がいのある人も含めて)が等しく情報を「知覚し、理解し、操作できるようにする=アクセシビリティ」確保のための規格であり、言い換えれば「情報バリアフリー化の企画書」です。
規格では12項目のガイドライン、61項目の達成基準が示されており、各達成基準は「等級A」から「等級AAA」の達成等級に対応しています。
この企画書のポイントは、アクセシビリティを確保する範囲が設計・制作・開発だけでなく、Webコンテンツの規格や保守・運用にも及んでいることであり、Webコンテンツの発注者もすべての人が使いやすいWebサイトを作るためにこの規格を理解し、順守する必要があるということです。
JIS対応の手順
総務省はJIS対応の手順書として「みんなの公共サイト運用モデル」を公開しています。
その中に対応手順が例示されており、「機嫌と達成等級を検討し、できるだけ速やかに対応」するように求めています。
行政機関・民間企業に求められる対応
すでに多くの行政サイトではWeb アクセシビリティ方針の策定や対応実施が行われていますが、2016 年4 月に施行される「障害者差別解消法」によって、行政機関等は「障害を理由とする差別の禁止」が法定義務となり、Web コンテンツもその対象範囲になっていくと考えられます。
しかし、Web アクセシビリティ対応は行政機関だけに留まるものではありません。すでに韓国では従業員30名以上の民間企業のWeb サイトも法定義務の対象となっており、対応を怠った企業に対する訴訟事例もあります。
国内においても民間企業のJIS 対応が始まっています。高齢者や障がい者を含めた多くの人に等しく情報を提供することはCSR を果たし、企業の公正さや信頼性をアピールすることにも繋がります。Web アクセシビリティに対する方針を策定・公開し、積極的にJIS 対応していくことが今後さらに求められていくでしょう。
(文責:営業企画部 マネージャー 森峰)
JIS 対応はさまざまな方法があり、段階的な対応も可能です。
お客様のご要望に沿った最適な対応方法を提案させて頂きます。お気軽にご相談ください。
TEL :0120-957-593(担当 森峰)
メールでのお問い合せはこちらから
次回もお楽しみに!