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2014年6月号

きょうの架け橋~今と未来を生きる京文化~

2014年6月号【対談】聖護院八ッ橋総本店 鈴鹿可奈子×当社代表取締役 川口聡太(4/4)

nikinikiを世に送り出したWebの力

聖護院八ッ橋総本店 鈴鹿可奈子

川口「2013年12月からは、Facebookでも積極的に情報発信されていますよね」
鈴鹿「きっかけはnikinikiに、今どんな商品が出ているのか知りたいというお問い合わせをたくさんいただくようになったことなんです。やり始めると反響が大きいんですよ。私が写真をアップするときに心がけているのは、『聖』(※2)など聖護院の製品を掲載する時は、みなさんが持っているお土産もののイメージとは違った見せ方をすること。生八ッ橋の干支菓子をステンレスのお皿に載せたり、霜の橋(※3)をガラスの器に入れたり、洋室にも合う普通のお菓子として取り入れてほしいなって。文章は、私が子供の頃の話とか裏話を入れて興味を持ってもらえるように書いています。特に宣伝費がないnikinikiは、Webがなければ広まりませんでしたね」
川口「いや、時代の流れを掴んだ商品だからだと思います。バズマーケティングという、狙って口コミを広げるマーケティング手法もありますが、意識されていた訳でもないんですよね」
鈴鹿「いえ、ほんとに自然の口コミ任せです。もちろん、できるだけ多くの人にブログに載せてもらいたいなと思っていたので、写真撮っていいですか?って聞かれたら、どんどん撮ってブログやSNSに載せてくださいねって店員さんに言ってもらっていたんです。そしたらだんだん広まって、ネットメディアや芸能人の方が来られてまた広まって、雑誌社の方が来られて、ついにはテレビまで…と、じわじわ知っていただけるようになりました」
川口「実に京都らしいというか、しっかりいいものを作っていれば自然と受け入れられていくという、お商売の理想形を歩まれているのではないかと思います」

聖護院八ッ橋総本店 鈴鹿可奈子 × 当社代表取締役 川口聡太

鈴鹿「絶対においしい自信はありましたから。それから社長が宣伝費をかけなかったのは、オープン広告で人を集めて、一気にひとが集まって引いていくというのはうちのやり方ではないという考えもあったんです。nikinikiの季節の生菓子は一つ一つが手作りなので、凝ったものになると、頑張っても一日50個の生産が限界なんですよ。だから製造部員が慣れない初期に、量ができなくて毎日売り切れになったらお客様に申し訳ないし、離れていってしまうでしょうし。そうではなく、ゆっくり人々の間に浸透していくものを作りなさいって言われて」

川口「100年続くものを作る。同じ考え方ですね」
鈴鹿「そうですね。nikinikiの場合は商品はころころ変わりますが、ブランドコンセプトとしてはずっと続くものにしたいと思っています。そしてnikinikiで八ッ橋を知った方が、聖護院八ッ橋総本店の商品も食べてくれるようになってほしいですね」

持てる力を余さず使って老舗企業を守り、育てる覚悟。大きな瞳を前に向け、ぴんと背筋を伸ばす彼女をにっきの甘く強い香りがふわりと包んでいた。

取材・文 鈴木 茉耶
撮影 浜中 悠樹

(※2)聖…聖護院八ッ橋総本店が販売する、つぶあん入り生八ッ橋の商品名。

(※3)霜の橋…聖護院八ッ橋総本店が販売する、八ッ橋に砂糖を霜のようにのせた商品。

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